湿った夜に君の街まで

しんどいかもしれないと思ったときは大体あまりしんどくないときなのでしんどくないと思うに越したことはない。給料明細というのは最終的に入った額の部分だけ見るに越したことはない。悲しい始まり方だこと。

 

化粧が崩れるのが本当に面倒。メイクをすること自体も正直面倒ではあるのだが、それが崩れてまた直すという行為が面倒すぎる。この時間は何なのだろうと思ってしまう。すっぴんでも可愛い人間だったらよかったがそうでもないので仕方なくメイクをする。バイト先は「捨て」の気持ちを持っているのでメガネすっぴんで行く。バイト先の人と外でメガネなし化粧ありですれ違ったことが何度かあるけれど一度も気づかれたことがない。人が変わる。

 

世の中全体として割と許されるようになってきたので、メイクをしている日はマスクを付けないで外出することも増えてきた。逆にノーメイクの日はマスクをしている。マスクをしなくなって良いことはそりゃあ化粧崩れがマシになることなのだが、代わりに嗅覚が野に放たれる。世界というのは本当に臭い、気持ちが悪くなることが多い。これまでがどれだけ守られていたかがわかる。特に電車は気が狂いそうになることが多々ある。煙草と生乾きが混じった匂いとか、強すぎる香水とか、かなり太っている人の常軌を逸した汗臭さとか、死んでしまう。殺される。マスクをすればある程度は守られるが、化粧は崩れる。鼻がきかなくなる薬とかはないものだろうか。鼻がきくことによるメリットはほとんどない。今の所の対処法は、精神が落ち着き気持ち悪さがあまりないフレグランスを全身のあちこちにつけておいて、異常を感知したときに体のどこかを嗅ぐというもの。まぁ大体手や指だけれども。これ以外に何か方法があればメールください。いいフレグランスを探したいのだけれど、香りはインターネットではどうにもわからないので足を使わなければならない。いい香りを見つけ出すという作業は全てが終わった人のゴールだと思っているので、そんな日は一向に来ない。いい香りをみつけだしたいのに。

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食事をしようと思っても何が食べたいのかわからなくて、色々な食べ物を見て疲れて何も食べられない、みたいなことばかりだ。気持ちが少しか暗いから何かをしようと思っても、お笑いを見る気分でもラジオを聴く気分でも音楽を聴く気分でも寝る気分でも甘いものを食べる気分でもなくて、どのSNSを開いても1分も見ていられなくて、呆然とする。そういう時は大体このような文章を書いていると落ち着く。これはもうセラピーの一種、安定剤の類の行為。そううっすらわかった気がしているから時間がなくても言葉の羅列をだらだらと続けることを許してしまっている。

性的欲求も同じことが起きているらしい。最初に今自分にあるのは性欲だと思うところから始まるが、性行為をしたいとは思わないしそもそも肉体的な快楽を求めていないと気づく。特に自らで何かを施す気にもならない。それなら視覚的に性の刺激を得てみようと試みるが心が動かないどころか少し沈んだ気分になる。むしゃくしゃしてまた文章を書くと気分が落ち着く。だったら最初からあれは性欲ではなかったじゃないか、と思うのだがたしかに尻尾は掴んでいたのだ。文筆欲なんてものがあってたまるかと思うが、それ以外の欲求のはけ口が書くことになっているのならどちらにせよ気持ちが悪いし、あれもこれも気持ちが悪い。気持ちが悪いからあっちに行っていてほしい。恋愛リアリティショーに出演してみんなから食事をハブられたり石を投げられたりしたい。僕だけがいない街

 

今日までにやらなければならないことがバッチリあったはずなのに、気圧のせいか昨日も今日も大した気力が湧かず全く進まない。抗うこともできないので諦めるほかないが、ピンチではあるのでとりあえずソルファを再生している。ソルファ、2004年リリースだ。19年前。19年前のことなんか覚えていない。言わずと知れた名盤だけれど、例に洩れずこのアルバムは大好きだ。なんだかんだ聴いてしまう。どの曲が好きとかではなくて全体がいいよなあコレは。ランドセルをまだ背負っている頃に聴いていたのを思い出す。仕事で帰るのが遅くて、夜に恵比寿のあたりを歩きながら再生していた。それと新百合ヶ丘で仕事をしていたときに聴いていた覚えがある、小田急線のなかももちろん。生意気だ。

 

ついこの間思い立ってメモしたやつ。音楽って家族や兄弟の影響がやはり大きいと思っていて、とくに兄弟に関してはダイレクトに伝染すると思っている。だから一人っ子で好きに音楽を享受できていたのはインターネットのおかげ過ぎてありがとうねとしか言い様がない。これもまだまだ一部だし頭から抜けているのもあるだろうから書き始めたらきりがないけれど。なんとなくこの頃にリリースされて好きだったものを思い出していたんだ最近。去年のナナペ吉原さん座長公演でアカシック清竜人が流れていて、ああこれっていうのは世代のやつなのかとはじめて知った。少しずれているような気もするが。誰かと音楽を共有したことがなかった所為で、未だに自分の現在地も向いている向きも、進める距離もよくわかっていない。わからなくても音楽を聴くことはできるので、あまり深く悩んでもいないが、わかったらもう少し楽しいのかなと思うこともある。

バンドをしてみたい。これはずっと思っているが叶うとしてもすごく遠い地点だと予想している。この前会った友達が最近趣味でバンドしてるよ、と言っていて羨ましいと思った。恋人は、バンドは簡単にはじめられて簡単に飽きる、そして簡単にできるけど上手になるのはめちゃくちゃ難しいと言っていた。3人以上でのコミュニケーションになった瞬間に異常が発生してしまう人間なのでしばらくは無理だろうなあ。

 

22時過ぎに久々に大々的な腹破壊(爆裂にお腹を壊すこと)が起こったせいで、体力が無駄に削られている。それと関係なく今日は目の前で車が接触事故を起こすところをみた。事故は起こしたくないし起こされたくないなぁと思った。それ以外には湿度が高いなあくらいしか思わなかった。セブンイレブンのひとくちチーズケーキというものが美味しかった。私はチーズケーキがとても好きで、戦争は好きではなくて、運動中におっぱいが揺れるのも戦争くらい好きではない。

おっぱいといえば数日前から左乳房側部と左腿裏に蕁麻疹や湿疹が出ていて、左側から腐っていくのかと警戒している。おっぱいって必要な場面が少なすぎるのに常に携帯していなければならないのが心底ダルい。降水確率が0%なのに傘を持って出かける人がどこにいるんだ。折りたたみでも日傘でもなく、長い雨傘だ。いらないだろう。雨の日に持てばいいだろう。そういう気持ちでいる。必要とされる機会を増やせばこの不快感は解消されるだろうが、そんな解決は求めていない。湿度が高い。蕁麻疹が痒い。

 

Yogee new wavesのClimax Night とLucky Kilimanjaroのひとりの夜を抜けとYoumentbayのNight Radio。ラジオくらいが友達だったときの夜の音楽。メンヘラカルチャーに走らなかった自分には感謝したい。よくやった。

今日は自分の書いた記事が不特定多数の目に触れるところに公開された、的外れな意見が飛び交うようになって非常に愉快だ。自分の言葉で他人が動かされているのが目に見えてわかると面白い。誰かを感動させたいとか人生に影響を与えたいとかそういったエゴは皆無だしそもそも仕事を通して、他人をどうにかしたいとかはあまり考えていないのだが、鰹節みたいな人たちがふわふわ踊らされているのは見ていたいなと思う。鰹節みたいな人たちを踊らせる軽快なビートの文章を書きたい。言葉というのは音楽で、音楽というのは言葉だと考えてもいいと思っている。いい言葉といい音楽に囲まれていられるかは自分次第かしら。